赤木清美
神戸牛 吉祥グループ会長
■ まず初めに創業何年かお教えください。
創業で言うと21、いや22年目です。
会社設立からで言うと、11年ですね。
■ 有名な話ですが、テレビ局の取材で「神戸牛の取り扱いありますか?」と聞かれたことから実際に神戸牛の取り扱いが始まったとか
よくご存知ですね。
■ 会社沿革を拝見すると、小料理屋をやっていたときのことらしいですね
小料理屋というより一杯飯屋と言った方が実態に近いですね。
とにかく一生懸命働いていたところに、縁があって取材に来ていただけることになりました。
事前取材の電話で「神戸牛の取り扱いありますか?」って聞かれたんですよ。
私は「NO!」と言わない主義なので、そのときも「あります!」って即答しました。
■取り扱いがないのに即答できるのがスゴイです
何とかなるだろうと思ったし、何とかするしかないって感じでしたから。
■その思い切りの良さはどこから来るんですか?
格好良く言っていますけど、実際は選択肢がなかっただけです。(笑)
これまでもずっとそうだし、今もそうですが、とにかく何事も「YES!」なんですよ。
YESと言ってから実際にどうするか考える。
■普通はなかなかそこまで徹底できないですよ
そうですか? 試しに何に対しても「YES!」と言ってみればいいと思いますよ。
意外と何とかなりますよ。
■ 急速に店舗数を伸ばしておられますが、それができた要因というのは?
勢いが一番の要因だと思います。
元々、業界の人間じゃなかったということもあって固定観念もなかったので。
■勢い、ですか?
もちろん戦略的にやっているところはあります。
でも、一番は走りながら考えるというか、とにかく勢い良く事業を進めてきたというのが大切な事かなと思います。
■それだけでは11年間で53店舗(2019年10月初旬時点)まで増やせないですよ!
あんまり考え込むと立ち止まってしまいますよね?
だから進めながら改善していくっていうやり方をウチの会社では採用しています。
「拙速は巧遅に勝る」っていう格言もありますので。
■なるほど、確かにそうですね。
それに、成長すれば幸せになれるっていう考え方でやっていますからね。
ただ闇雲に成長すればいいってことでもないけど、全く成長しないよりはマシですから。
■そういう会長のやり方が社員さんにも伝わっているような気がします。
だとしたら嬉しいですね。
ウチの社員の皆さんには「できる」をどう見つけるかということを大事にしてもらいたいと思っています。
■「できる」ですか?
たとえば新入社員で入ってきた人というのは、当然できることは限られていますよね?
■何も教えてもらっていない場合、業務という意味ではそうですね
でも、テーブルに置かれたメニューが曲がっているのを真っ直ぐにしたりとか、お客様が呼んでいたらいち早く返事したりとか。
そういう小さなことでいいので、少しずつ自分で「できる」を増やしてほしいと思います。
■成功体験を増やす、ということでしょうか?
正にその通り。
最初から何もできないって諦めていたら、本当に何もできなくなりますから。
■自発的な行動、ということですね
過度には求めないけど、そういうことです。
■御社が求める人材もそういう人ということですね
そうですね。
それと、ウチの会社では「はい」「ありがとう」「できる」ということを大事にしています。
■「はい」というのはとにかく「YES!」と言ってやってみるということですね。
そうです、それが「できる」ということにもつながっていくと思います。
「はい」って答えて、それができれば一つ「できる」ことが増えますよね。
■「ありがとう」というのは感謝の気持ちということでしょうか?
感謝の気持ちは大事です。
とにかく「ありがとう」を見つけることって大事な事ですよね。
僕も社員の皆さんには「ありがとう」の気持ちしかないです。
私一人では何もできないですからね。
■確かにそうです。他にこういった人に来てほしいということはありますか?
自分で問題・課題を見つけて、それを楽しめる人です。
問題をどういう風にプラスに変えていくかということを考えていける人、というと難しく感じるかもしれませんが。
目の前に取り組むべきことがあるって幸せなことだと思うんですよ。
■最後に、今就職活動中の方に一言メッセージをお願いします。
おかげさまで弊社は現在、神戸牛の取り扱い量が世界一です。
世界各国からお客様が来店されており、世界の人に伝わるビジネスです。
是非、弊社に飛び込んできて、それを実感してみてください。